アユ:横浜市内で初めて、仔魚が見つかる 水質改善裏付け−−帷子川で先月/神奈川

 ◇遡上→産卵→ふ化、驚き
 アザラシの「タマちゃん」が姿を現したことで知られる横浜市の帷子(かたびら)川で昨年12月、卵からふ化したばかりのアユの仔魚(しぎょ)が見つかっていたことが分かった。横浜市環境科学研究所によると、市内でアユの成魚が確認されたことはあるが、仔魚の発見は初めて。水環境が良くなっていることの裏付けとみられるという。【池田知広】


 アユの仔魚が見つかったのは、保土ケ谷区和田町1の帷子川下流。設置した網に体長5〜6ミリの141匹がかかっていた。アユはふ化したその日のうちに海まで下るため、アユが帷子川を遡上(そじょう)し、産卵していることが裏付けられた。
 市環境科学研究所は93年、帷子川を含む市内の主要河川にアユの成魚が遡上していることを確認したが、産卵とふ化は確認されていなかったという。県水産技術センター内水面試験場でアユの研究を続ける蓑宮敦さんは「条件が悪ければ卵がそのままカビたりしてしまう。都市河川で産卵して、ふ化までしているのは驚きです」とみる。
 アユが産卵するのは水質が良く、川底に砂利がある下流域で、今回見つかった地点はその条件を満たしていた。研究所によると、水質が良くなった原因に下水道の普及が挙げられる。
 帷子川に「タマちゃん」とみられるアザラシが現れたのは02年だが、担当者は「タマちゃんがきたのは、魚がおいしかったからかも」と笑う。アユは1万〜2万の卵を産み、うち成魚となって川に帰れるのは1〜2尾といわれる。サケと違い、必ず生まれた川に戻るわけではないが、多くは帷子川に戻ってくるとみられる。
 横浜駅西口の繁華街を流れる川でも明らかになった香魚の繁殖活動。市民の環境意識にも変化が起きるかもしれない。 1月16日朝刊

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