田辺で外国産クワガタ捕獲 在来種への影響心配(和歌山)

 在来種の生態系を脅かす可能性がある東南アジア産の大型ノコギリクワガタが、田辺市上秋津で捕獲された。紀南地方では数年前から外国産甲虫の発見が相次いでおり、昆虫研究者は「放虫されたか逃げ出したと思われる。在来種への影響が心配だ」と危機感を募らせている。


 見つかったのは、マレー半島やネパール、ラオスなどに生息する世界最長と言われるギラファノコギリクワガタ。最大全長は120ミリほどになる。
 22日午後3時ごろ、農業男性(66)が庭木を伐採していたところ、大きなクワガタ(全長90ミリ、幅23ミリ)が止まっているのに気付いた。男性は「いままで見たことがなく驚いた。花の香りに誘われたか、近くの外灯に寄ってきたのかもしれない」と話している。
 クワガタのあごの片方の先端が欠損しており、飼育者に捨てられた可能性もある。
 農作物の害虫が日本に入るのを防ぐ植物防疫法の規制が1999年に緩和され、外国産のカブトムシやクワガタがホームセンターやペットショップ、インターネットなどで簡単に手に入るようになった。紀南地方でも、規制緩和以降、外国産の大型ヒラタクワガタが、田辺市や上富田町の里山などで複数見つかっている。
 昆虫に詳しい県立自然博物館の的場績学芸員(56)は「飼育者は責任を持って屋外に出さないようにしてほしい。ヒラタクワガタやオオクワガタは在来種と交雑するので、生態系に大きな影響を及ぼす可能性がある」と警告している。

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