カミヤツデ:湯河原で増殖 外来種、生態系を崩す恐れ/神奈川 ◇専門家「今のうちに駆除必要」 湯河原町で外来植物の「カミヤツデ」が増殖し、生態系のバランスを崩すことが危惧(きぐ)されている。カミヤツデは広い葉を持ち、群生すると葉の影になった下層部の植物への太陽光を遮り、枯死させてしまう恐れがあるという。冨田幸宏町長は「森林も大切な観光資源。これを守る意味でも、周知や駆除など問題提起をしていきたい」と話している。 県立生命の星・地球博物館(小田原市入生田)によると、カミヤツデは台湾や中国南部が原産。南国的な雰囲気から観葉植物になり、伊豆半島などでは造花の材料「通草紙」を作る原料として植栽されたこともあるという。しかし、セルロイドの登場で需要がなくなり、野生化したものもあるとみられている。 冬が開花時期で、今はクリームホワイト色の花を房状につけ、遠目からもカミヤツデが部分的に群生しているのが分かる。開花時期が過ぎると、結実期を迎え、実を食べた鳥のふんで種がばらまかれたり、地下茎で繁殖の範囲を広げる。このため、早めに手を打たなければ毎年、増殖を繰り返し、生態系を脅かす恐れがあるという。 町内でカミヤツデが目立つのは奥湯河原・藤木川沿いの「五段の滝」付近。名所として紹介されているが、同博物館で植物を専門とする勝山輝男学芸員は「川をはさんで、きれいな常緑樹があり、景観的にもカミヤツデがあるのは好ましくない」と話す。 数年前にも真鶴半島で大掛かりな駆除作業が実施されたが、復活の兆しを見せていると言われ、小田原市江之浦の国道135号沿いの斜面でも広範囲の群生が見られる。五段の滝付近のカミヤツデについて勝山学芸員は「今は“黄信号”だろうが、“赤信号”になると大変なことになる。手間がかからないうちに駆除したほうがいい」と話す。 冨田町長は「野生動物のように直接被害がないうえ、外来種という認識も少ないのだろうが、広く周知して、今後どうすればいいのかを考えていきたい」と言う。【澤晴夫】12月27日朝刊 +Yahoo!ニュース-神奈川-毎日新聞 投稿ナビゲーション 外来カエル根絶を要望 環境保護3団体が県と田辺市に(和歌山)ブラックバス「うまい」 “琵琶湖の嫌われ者”味は好評